ホワイトデー


バレンタインの命日…という日に何故か女子は自分の靴箱の中に沢山のラッピングされた箱をいれてくる。

たいていの中身はチョコレート、という菓子で正直ラッピングされているとは言え、衛生上どうかと思ってしまう。
毎年恒例の事だったけれど…まぁ、どうせ毎年恒例で草壁が毒味をして全てがなくなるんだろう。
だからこそ僕、ではなく風紀委員に秘密裏に応接室に運ばせた。

正直、今年は毎年とは違うからこんな姿は他人には見せたくなかったから。

つまりは…、そう。
僕には君がいる。
だから他の女子(と稀に紛れているらしい男子)の気持ちは正直言って、完全に切り離したいんだ。

…僕は君しか見ていないんだからね。

ちょっとした意地だ。

そして君からの小綺麗なラッピングをされた小箱を受け取る…理想的じゃあないか。
だから自分らしくなく、淡い期待にどきどきしながら、彼女と弁当を応接室でとり、放課後にクラスに迎えに行く。
…ほら、早く渡しなよ、僕が待ってあげているんだから。

彼女の家の前まで来てしまった。

風が二人の間を吹く。
妙に冷たい。

『…じゃあ、また明日ね』
君は残酷な程綺麗な笑みを浮かべていう。
そんな僕は「うん、明日」と淡泊に言い、必死で無感情でいようとしていた。

家に帰ってすぐ寝台へとダイブする。
彼女に何か悪い事をしただろうか?
付き合って初めてのバレンタイン、君の恥ずかしそうな笑みと共に君らしいファンシーな飾りつけの小箱を受け取れるとばかり思っていたのに。

両目を強く閉じる。
…苦しい。
こんな気持ちに支配されたのは初めてだ。

夜は全く眠れなかった。

広告 [PR]冷え対策  再就職支援 わけあり商品 無料 チャットレディ ブログ blog