確か僕等がもっと小さくて遊んでいたある日。
確か僕は今とは違って木製の6角形のトンファーを持って、君は確かままごと用の包丁を持ってよく喧嘩をしていたね。

例えば理由が君が僕のテディベアの首をその包丁でちょん切ったりだとか、僕が君の家の滑り台をそのトンファーで変形させたりとかだったりして。

いつの間にか、

君は後に本物の包丁で手首を切ったりして遊ぶようになって僕は人をパイプを変形させて作ったトンファーで殴って楽しむようになって。

僕等は同じように人の道を間違えてしまったみたいで、
お互い不良品に生まれたんだと思う、
感性が何処か人と違っていたんだ。

だから小学校の卒業式も君の投げた包丁が大きな花瓶に当たって隣にいた僕は水でべしょ濡れになって僕はそれで君をトンファーで追い回して。

『…だから、どうしたの?』
彼女は行儀悪くソファーに胡座をかいて座っていた。スカートの中身が見えてるじゃないか…。
「普通対極にあった者同士がこうも一緒にいる訳ないだろ。」
僕はなんとなく顔が赤くなった気がして副校長から強奪した書類に目を通しているふりをして俯いて。

『私なら三段論法で説明出来るよ?恭弥は理屈嫌いだろうけど。』
証明は得意なんですと笑う君。
「なら、言いなよ。」
『証明、恭弥は私に惚れている。』

思わず彼女の一言で飲んでいたお茶を吹きそうになった。
「…咬み殺すよ?」
睨んでも、彼女は涼しげに指を一本立てる。
『一つ、私達は幼なじみでお互いをよく知っている』
「君が包丁フェチな位しか知らないけど」
だって好きな食べ物も誕生日も知らないし。
『だって恭弥は私の下着の色も知っている仲じゃない〜』
くすくすと笑う君は馬鹿にしているようで、
「咬み殺す!」

僕の沸点の温度に達するに時間はかからなかった。
君を追い掛け回す僕と笑いながら逃げる君。

こんな日が何時までも続けばいいと心の角で思った。

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